峯は孫を言葉で刺すかのように、こう言った。
「人の一生てのは1回きりだ」
さらにつづける。
「楽しくないとか、悲しいことがあったから、なんて言って、やり直せねえんだ。 だろ。みんな、1回きりの人生だ。わかるか?」
「だから、何があっても、それでも生きていくしかねえんだ。」
「1回しか生きられないんだから、全部を受け入れるしかねえんだ。」
『オーデュボンの祈り』より
記者:小林