永嶋「人間は大きな目的を意識すると、無力感に悩まされるほかない。
たとえば、『不特定多数の、漠然とした誰かを救え』と
言われたら、途方に暮れるだろ?前に虚無が広がる。
ただ、その虚無から抜け出す方法に、俺は気づいた。」
大石「どうやるんですか。」
永嶋「小さなことのために動くんだ。
『目の前で困っている奴を救え、細かいことは考えるな』って
昔、アメフトの監督がよく言っていたんだ。倒れている
選手がいたら、敵だろうが見方だろうが、駆け寄って、
引っ張ってやれってな。」
五反田「そういう良心的な奴ってのは、たいがい、騙されて、
身包み全部剥がされちまうんだけどな。」
永嶋「俺もそう思っていた。目先の小さなことに一喜一憂して、
目の前で困っている人間を助けていたら、こっちが
馬鹿を見るだろう、と。だけど、それもまた、開き直りだ。
俺はとりあえず、小さなことのために動いてみることにしたんだ。」
『モダンタイムス』より
そうです。
将来、何かを成し遂げようというよりも
まず、目の前で困っている人を助けてあげて下さい。
記者:小林