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令和6年福島県立高校入試問題の傾向

国語

例年通りの大問6題構成。大問1では「書写」に関する問題が出題されたが、筆順や画数などの知識もしっかり身につけて確実に得点に結び付けたい。

 

 

大問2の韻文では予想通り「短歌」が出題された。春を詠んだ短歌が数首並んだが、短歌に書かれている解答の根拠を押さえられれば、充分に対応できる問題であった。

 

 

大問3は古文からの出題。問題内にある「授業で話し合ったときの会話」も参考にすることで、内容の理解はできたと思われる。30字の記述問題については、古文中にある該当箇所を現代語訳して上手くまとめられたかどうか。この後の長文読解のボリュームや難易度を鑑みると、難関の上位校を目指す受験生にとっては、漢字の読み書きを含めた大問1から大問3のここまでを、いかに時間をかけずに失点することなく解き終えたかが鍵となる。

 

 

大問4は、会話中心のかなり長めの小説から出題。ここ数年の入試は小説が長文になりやすいという傾向があり、それが顕著に表れた。問題にもなっていたが文章の途中で語り手が変わるので、文学的文章の読解の基本である「だれが・いつ・どこで・どうした」という場面を正確に捉えることができたかどうかがポイントとなる。心情把握の30字・60字の記述問題は、難易度が高めといった印象。また、登場人物の置かれた状況をしっかり把握できていないと、記号選択問題の難易度も決して低いとは言えない。

 

 

大問5は「未来倫理」という中学生にはやや難解な論説文で、難易度が高いとされる文法問題 助詞「で」の識別も出題。大問4の小説と同様に30字・60字の記述問題があり、本文の該当箇所の書き写しで事足りる新教研テストのそれと比較するとかなりの難問と言える。仮に文中から解答となる素材を探すことができても、指定字数以内に収められなければ点数には繋がらず、「表現する力」が試された。記述問題が簡単ではないだけに、残りの記号選択と書き抜きの問いで確実に点数を稼ぎたいところ。

 

 

大問6の作文は、ボランティア活動の案内方法について【会話】と【メモ】を読み、自分の考えを具体的に書くといったもの。日常生活においても実際にあり得そうなシチュエーションだが、普段から考える習慣をつけることも効率よく国語の成績をアップする勉強の一つであろう。

 

 

総じて、今年度の国語は昨年度と比較すると明らかに難化したと断言できる。難化の原因としてまず挙げられるのは、計5問という記述問題の多さ。新教研テストや学力テストの記述問題をただこなすだけでは高得点は望めず、数多くの記述問題に触れておき『記述対応力』を磨くなど『思考と表現』の訓練が不可欠である。そしてもう一つの難化の原因は、読み取らなければならない文字数の増加。制限時間内に解き切れるか、多くの受験生が焦りを感じながら試験に臨んだであろう。時間内に解き切れずに不完全燃焼に終わった生徒も少なくないと考えられる。この文字数の増加傾向はしばらく続くことが予想され、高得点をとるには『速く正確な読解力』を磨く必要がある。そのためには、常日頃の学習の積み重ねが重要であることは言うまでもない。

 

 

 

数学

例年通り、大問7問の構成。

 

 

大問1は計算及び多項式の展開についての問題。ここは確実に得点したい。

 

 

大問2は小問集合でここも確実に得点したい基本問題。昨年度に引き続き作図が出題され、また四分位数が出題された。

 

 

大問3は確率及び規則性の問題。昨年度と同様文字を使った説明が出題された。

 

 

大問4は連立方程式の文章問題。今年度は標準的な難易度であった。

 

 

大問5は図形の証明問題で、1題構成。コンピュータの画面上の図形という設定は目新しいが、問題として難易度は高くなかった。

 

 

大問6は関数の問題。2乗に比例する関数が題材となり、昨年と異なり会話文はなく従前の形式であった。

 

 

大問7は空間図形の問題。三角柱が題材となった。

 

 

全体として昨年度より易しくなっていたと思われる。

いずれにしても、基本的な問題は確実に得点することが大切。難易度の高い問題は、数多く問題をこなし、解き方のパターンを覚えていきたい。

 

 

英語

大問は例年と同様、放送問題を含む5題。難易度は昨年度より易しかった。また、配点が若干変更となり、より思考力(英作文)に重きを置いたものになっていた。

 

 

[大問1]・・・放送問題

例年通りの問題形式であり、語句や文法の基礎知識がバランスよく問われた。特に難しい問題はなく、全問正解も可能だった。

 

 

 

[大問2]・・・空欄補充(単語・文)問題、整序問題、対話補充問題

文型など、文法に関する基本的な問題が並んだ。整序問題では助動詞を含む受動態が出題された。基本的な単語の意味や対話の流れ、文法の理解が問われた。全問正解も可能だった。

 

 

 

[大問3]・・・英作文

昨年と同じく、対話の流れとイラストに合った内容を英作する問題形式だった。(1)は仮定法を利用する基本的な問題だった。(2)はイラストの内容を理解し、接続詞andを正しく使用した英文を作れたかどうかがポイントとなる。基本レベルの単語と文法を身につければ十分対応できる。

 

 

 

[大問4・5]・・・長文読解問題

例年通り大問4は対話と資料(表)、大問5はスピーチの原稿の文章だった。

 

 

大問4では去年と同じく、条件付きの自由英作文が出題された。「インターネットで本を買う」ことに賛成か否かを選び、その理由を答える問題だった。指定の語数は「8語以上」と昨年度同様。このような問いに対して、日頃から自分の考えを英語で表現する練習をしておきたい。

 

 

大問5では昨年度同様、段落を要約した文章になるように空欄を8語以上の英語で補充する問題が出題された。基本的な文法の知識があれば対応できるが、本文から語句を見つけ、活用して補充することが要求された。

 

 

大問4・5ともに、本文そのものの難易度はそれほど高くなく、どの設問も答えの部分を本文中から探す解き方をすれば問題なく解けた。

 

 

理科

例年通り生物、地学、化学、物理から2問ずつの8問構成。

 

 

生物分野からは血液のはたらきと遺伝の規則性。

 

 

地学分野からは地震の波の伝わり方と太陽の1日の動き。

 

 

化学分野からは蒸留と電気分解。

 

 

物理分野からは浮力と電力について出題された。

 

 

用語を答える問題は減っており、記号を選ぶ問題が増えた。

 

エンドウの種子の丸形としわ形の比、地震のゆれと緊急地震速報の時間差、と生物地学分野からも計算が必要だった他、化学物理分野では実験結果の表やグラフから読みとって考えさせる問題が出題された。

 

また、4択問題が中心だった昨年度と異なり、6択や8択問題が多くなった。全体的に難化したといえる。

 

 

社会

地理、歴史、公民の3分野から大問2題ずつの出題であった。設問数に大きな変化はない。論述式の問題は、各大問に1つずつ出題された。

 

 

全体的に、基礎知識を問う問題、地図や資料・グラフを正確に読み取って判断する問題、与えられた語句を用いて知識を正確に表現する力を問う問題などがバランスよく出題された。

 

 

地理では、アジア州・ヨーロッパ州の雨温図や穀物の生産量、宗教などの頻出問題、また、北海道・東北地方の地形や都市の知識問題、地形図などが出題された。世界地理は難易度が高く、特にアジア州・ヨ-ロッパ州の雨温図・穀物の生産量は、正答率が低くなると予想される。

 

 

歴史では、古代~現代まで幅広く出題された。難易度は例年通り。時代ごとの基礎知識を問う問題だけでなく、一歩踏み込んだ内容の理解度、定着度を問う問題も出題された。

 

 

公民では、人権、民主政治、経済など幅広い出題であったが、基本的な事項を正確に理解しているかを問う問題が多い。論述式の問題も、前後の文やグラフをヒントに解くことができるため、難易度は高くない。こちらも歴史と同様、難易度は例年通りと言えよう。

 

 

日頃からの基礎学習に加え、資料を用いた問題を数多く解くこと、論述式の問題に繰り返し取り組むことを心掛けてほしい。

 

 

 

 

 

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